近年、障害者による芸術文化活動は、全国各地で活発に行われています。2018年には「障害者による文化芸術活動の推進に関する法律」が成立し、2019年には「障害者による文化芸術活動の推進に関する基本的な計画」が策定されました。今年度は、2023年度からスタートする第２期の基本計画の策定にむけて、活発な議論が進められています。
2023年3月現在、障害者芸術文化活動支援センターは39の都道府県に広がり、各地でさまざまな活動や支援が生まれています。その一方で、求められる役割や運営のあり方、ニーズは各地で多様になっており、支援センターを取り巻く環境は日々刻々と変化しています。この運営サポートブックは、こうした環境の変化に応えるために作られました。想定する読者は、全国の支援センターや都道府県、これから支援センターの設置を検討されているみなさんです。また、この冊子はマニュアル（センター運営や業務の手順を示した読み物）ではなく、運営サポートブック（センターの運営や業務を助ける読み物）という名称を使用しています。というのも、一つの模範的なやり方を示すというよりも、支援センター運営を進めていく際に、参考にしたり、視点を変えるきっかけにしたりしていただきたいと考えたからです。
全国各地でさまざまな活動や支援が広がる中、この運営サポートブックがそれぞれの支援センターで異なる最善の方法を見つけ出すことの一助につながれば幸いです。
（NPO法人ドネルモ）