厚生労働省|障害者芸術文化活動普及支援事業

厚生労働省障害者芸術文化活動普及支援事業連携事務局

取組事例

「第9回埼玉県障害者アート企画展」作品選考会

2018年度│埼玉県

[実施] 埼玉県障害者芸術文化活動支援センター アートセンター集

[芸術文化分野] 美術

[取組場所] 福祉施設

取り組みのねらい

今年で9回目を迎えた「埼玉県障害者アート企画展」の出展作品は毎年、美術の専門家だけではなく、福祉施設職員や弁護士、行政職員、学生などを交えて話し合いながら作品選考を行っています。作品選考会には人材育成の場としての側面もあります。美術の専門家が作品を評価するポイントや著作権に関しても学べる貴重な機会です。また、作家本人をよく知る福祉施設職員が語る「作品が生まれる背景」「本人にとってどんな意味のある作品なのか」について意見交換する時間は、参加者それぞれが日々の実践において「表現活動とは何か」を考えるきっかけにもつながっています。

実施内容

「表現活動状況調査」調査票

「表現活動状況調査」調査票

日程2018年8月7日(火)
会場障害者支援施設 あげお(社会福祉法人埼玉県社会福祉事業団)

県主導で2009年から始まり、2016年より官民一体となって毎年、障害のある人の芸術文化活動の実態を把握するために、県内各地の福祉施設や支援学校、個人作家を対象に「表現活動状況調査」を実施しています。その調査票をもとに選考を行い、今年度は600点にもおよぶ多種多様な作品から52人の作家の作品を選出しました。会場の空間に合わせ、「インパクトのある作家を選出する」「一人ひとりの作家を掘り下げる」といった展覧会のコンセプトについても、みんなで考える機会を設けました。

ディスカッションの様子①

ディスカッションの様子①

ディスカッションの様子②

ディスカッションの様子②

成果

議論が深まるなかで、美術と福祉の視点が交差し、美術の専門家にとっても「自身の価値観を揺るがすような刺激を受ける」との感想がありました。何かわからない作品でも、その背景に隠された作家が大切にしている想いをみんなで共有し、その価値について考えることで、ほかに類を見ない多彩でユニークな出展作品がそろいました。また、参加者の立場にかかわらず、一人ひとりが話しやすい環境づくりを心がけ、「なんとなく好き」といった意見でもお互いに認め合い、みんなでその作品の良さを共有することは、ネットワークの連携力の強化にもつながっています。

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発表

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