企画展「まなざしのあとさき」
2019年度│福島県
[実施] はじまりの美術館
[芸術文化分野] 美術
[取組場所] 福祉施設, 文化施設
取り組みのねらい
障がいのある方の表現活動の特徴の一つとして、周囲の人による気づきや想いがないと、第三者に届きにくいという特徴があります。「作品」は、作者のまなざしが形になったものでもあり、日々生活する福祉事業所や家庭のなかで、「だれか」のまなざしによって残されてきたものです。日々生まれる表現について考えるとともに、来場者や支援者のまなざしを少しだけ変えるきっかけとなることをねらい、開催しました。
実施内容
日程 | 2020年2月15日(土)~3月29日(日) |
会場 | はじまりの美術館 |
福島県会津地域にゆかりのある大関小夜子氏、KO☆氏、鈴木一郎氏、鈴木盛衛氏を紹介する展覧会。この 4人は、「はじまりの美術館」で2018(平成30)年度から始めたアーカイブ事業の調査で出会った作家です。4人ともほぼ無名に近いつくり手であり、公募展を除き、今回が美術館での展覧会に初出展でした。会場内には、ぎっしりと並べるような形で作品を展示したほか、作家のまわりの方々へのインタビューをもとに作成した小さなパンフレットを設置。作品に出会い、さまざまなまなざしに出会うことのできる内容としました。一部、体験できる作品を展示したほか、会期中に「ギャラリートーク+アーティスト in はじまりの美術館」というイベントも実施しました。
成果
県内外からさまざまな世代の方たちが来場し、展覧会をじっくりと楽しむ様子が見られました。会期初日には、出展作家も来場し、初めてのギャラリートークを行ったところ、作家同士の交流も生まれました。それぞれの福祉事業所のスタッフやご家族、美術館によく来る方も複数回展示を観に来られました。このことから、関係者に限らず、各作家や作品、表現活動について関心が高まっていることがうかがえました。
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