多様性を育む美術プロジェクト「絵画ワークショップ&ファシリテーション講座」「造形ワークショップ&ファシリテーション講座」
[実施] 藁工ミュージアム 分室
[芸術文化分野] 美術
[取組場所] 学校, 文化施設
取り組みのねらい
県内の美術分野の課題として、「表現=写実的に」という固定的な捉え方やつくり手のもつ表現の可能性を引き出すアプローチが行われていないことがわかったため、表現の枠を広げることを目的とし、マチエールや型にとらわれない抽象的な新しい表現をつくる場としました。絵画ワークショップでは、障がいの有無や種別、程度にかかわらず、みんなで表現を楽しむことで、互いの創造性を刺激し合うこともねらいとしました。また、障がいのある人や子どもの創造性を引き出す手法を学ぶ機会として、障がいのある人の支援者やアート関係者を対象に人材育成も図りました。
実施内容
日程 | 絵画:2020年1月26日(日)/造形:2020年1月27日(月) |
会場 | 絵画:高知県立美術館 1階創作室/造形:高知県立盲学校 |
活動拠点を東京都に置く「多様性を育む美術プロジェクト」のワークショップとファシリテーション講座を実施。講師は西村陽平氏。絵画ワークショップでは、幼児から小学生、障がいのある人、絵画に興味のある人が、ハケや木片、スーパーボールなど、さまざまな道具を使って、一緒に作品づくりを行いました。作品は藁工ミュージアムで展示するという発表の機会も準備しました。造形ワークショップでは、切って積み上げるという行為により生まれる面白い形からの表現を自由に楽しみました。両ワークショップと併せて開催したファシリテーション講座では、どのように創造性を引き出していくかについてワークショップに立ち会いながら学び、振り返りも行いました。
成果
絵画ワークショップのファシリテーション講座には、美術活動を行っていない福祉施設職員の参加があり、来年度からの活動開始につながりました。造形ワークショップのファシリテーション講座には、来年度以降に障がいのある人の芸術活動に取り組む予定の文化施設職員が参加し、「学びの場になりました」との声をいただきました。参加者や定員に達したため参加できなかった人からも「また開催してほしい」とのリクエストをもらっており、ニーズを把握できたことも成果と考えています。